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漢字豆知識

送り仮名の付け方

送り仮名とは「国語の表記法で書いた語の読みを明らかにするために、その語の末部を漢字の下に付けて表す仮名」をいいます。
「終わる」と「終る」どちらが正しいのか、考えたことはありませんか?

  1. 活用語尾から送る(「おわる」なら「終る」)
  2. ただし、派生語など関連する語との区別が必要な語はその前から送る(「おわる」と「おえる」の区別のために「終わる」と「終える」)

というわけで、「おわる」は「終わる」「終る」のどちらも正しいです。

読み間違えるおそれのない場合は、活用語尾以外の部分について次の(例)で示すように送り仮名を省くことができます。(「送り仮名の付け方」内閣告示の基準より)

(例)
  • 浮かぶ〔浮ぶ〕
  • 生まれる〔生れる〕
  • 押さえる〔押える〕
  • 捕らえる〔捕える〕
  • 晴れやかだ〔晴やかだ〕
  • 積もる〔積る〕
  • 聞こえる〔聞える〕
  • 起こる〔起る〕
  • 落とす〔落す〕
  • 暮らす〔暮す〕
  • 当たる〔当る〕
  • 終わる〔終る〕
  • 変わる〔変る〕

漢字とひらがなの使い分け

漢字やひらがなを使い分けると文章がみやすくなります。具体例で確認をしましょう。

くる(来る) …… 頭にくる、近くに来る
いう(言う) …… ~という人、別の言葉で言う
いく(行く) …… 増えていく、学校へ行く
こと(事) …… 急ぐことはない、事もあろうに
ところ(所) …… 今のところ、出発した所
ほう(方) …… 直したほうがよい、右の方へ
ひとつ(一つ) …… ひとつやってみよう、一つの問題がある
すぎる(過ぎる) …… 頑張りすぎる、期限が過ぎる
みる(見る) …… 調べてみる、テレビを見る
とき(時) …… 被害を受けたとき、時と場合によって

「御」と「お、ご」の使い分けは?

「御礼」「お礼」・「御挨拶」「ご挨拶」など、特に使い分けの決まりはありません。
官公庁などの公用文に関しては特別に決まりがあります。
接頭語が付く語を、漢字で書く場合は漢字で、ひらがなで書く場合はひらがなとするように定められています。

(例)
  • 御案内
  • 御調査
  • ごあいさつ
  • ごべんたつ

日本新聞協会の『新聞用語集』(昭和56年)では、ひらがなを用いることとしていますが、漢字で書く習慣が強いものや、固有名詞的なものには「御」を掲げています。

(例)
  • ごあいさつ
  • ご縁がある
  • ご協力
  • ご結婚
  • ご多分に漏れず
(例)
  • 御所
  • 御前試合
  • 御殿
  • 御用納め
  • 御用学者

ビジネス文書などの場合、基本的には「御」を用いて、あまり堅苦しくしたくない場合は「お」を用いるというのが無難かもしれません。相手や場面によっては、「御」を多用するとかえって不快に思われる場合があるので注意が必要です。
文書が使われる状況にあわせて、上手に使い分けましょう。